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屋根の見積りにある「タスペーサー」とは?
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2023年8月19日
屋根塗装で見積りを取ったことがある方は「タスペーサー」という名に聞き覚えがあるかもしれません。初めての塗り替え時には一体何のことか、何の為に使うのか分からない方も多いと思います。今回はそんなタスペーサーのご紹介の記事です♪この記事の目次
タスペーサーとは
(株)セイムが出している平板スレート屋根の屋根塗装(塗り替え)工事に欠かせない「縁切り(えんきり)」という作業を適切に行うために開発した専用部材です。 「タスペーサー」を使った「タスペーサー工法」は、屋根の寿命(耐用年数)を延ばすのに不可欠な屋根下地への通気性を適切に確保できます。
何の為に使うの?
屋根の塗装を行うときは必ず通気の確保が必要です。
雨水が入り込んだり、屋根裏からの湿気を逃がすためにも通気を確保するということは大切な作業であり、従来は「縁切り」工法というやり方で行っていました。縁切り工法
縁切りとは、屋根の塗装はローラーなどで行いますが、その過程で、屋根材(スレート)の重なり部分で塗料が硬化し、塗料の膜(塗膜)が屋根材の隙間を塞いでしまうことがあります。 「縁切り(えんきり)」は、この隙間部分の塗膜をカッターや皮スキなどで除去し、水の通り道を確保する作業です。縁切り工法だと、塗装後最後にカッターで塗膜を切ってまわるので足跡が付いてしまうことや、作業に時間がかかる為効率があまりよくありませんでした。
通気の確保が取れないと
屋根材の重なり部分に水分が溜り屋根や下地、防水シートの劣化につながります。
タスペーサー取付方法
屋根の塗装は概ね下記の順番で行うことが多いです。
①洗浄
②下地調整(ひび割れ補修)
③下塗り
④中塗り
⑤上塗り
タスペーサーは③下塗りの前後どちらかで差し込みます。(タスペーサーの種類によって違います)前回の塗膜がくっついてしまっている場合は皮スキなどでカットした後に差し込みます。
奥まで差し込むとこのように見えます。
この後に中塗り、上塗りと塗装しますがタスペーサーのおかげで隙間を確保することができました。少しわかりずらいですが一枚の屋根に対して2つタスペーサーを挿入しています。
水の逃げ道
こちらはメーカーがタスペーサーをした時の水はけ実験です。
新築時、屋根の取付には釘が使われており、水分をそのままにすると釘穴の隙間から雨水が侵入し雨漏りしてしまったという例が多く報告されています。タスペーサーを使用すると釘まで水が溜まらずに下や横へ逃げてくれる分かりやすい動画でしたので是非見てください(^^)
タスペーサーが使えない屋根もある
ここまでご覧いただけた方はタスペーサーの必要性を感じていただけたかと思いますが、万能なタスペーサーでも使えない屋根があります。
スレート材以外の屋根
瓦やアスファルトシングル、金属屋根にはタスペーサーは使えないというより必要がないので使用しません。スレート以外の屋根見積りに「タスペーサー」が記載されていたら抜いてもらいましょう。
既に隙間が4mm以上ある
スレート屋根の中でも劣化で屋根材自体が上に反ってしまい重なり部分の隙間が既にあることも多いです。逆に隙間が広いとタスペーサーを入れても落ちてしまうので反っている箇所には挿入しません。(屋根の反りは塗装では戻らないため塗膜がくっついてしまう事もありません)
見積りを確認しよう
屋根の工事は外壁と違い実際にお客様が確認することが難しく任せていただくことになるので質問や疑問があれば都度担当者に聞いてみましょう。この作業はなぜ必要なのか。どういった効果があるのか、余計な工事内容は入っていないかご自身で把握することも大切です。
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